航空機オペレーティング・リース

航空機オペレーティング・リースの仕組み

航空機オペレーティング・リースとは、賃貸人(投資家の皆様)が航空機を購入して、航空会社等との間でリース契約を締結し、最終的にはその航空機を売却するという資産のリースと売却を組み合わせた投資です。賃貸人は、リース料収入と航空機の売却代金によって投資原本の回収を図ります。
リース終了時には、当初の航空会社と延長リース契約や新たな航空会社と新しいリース契約を締結するなど、様々な対応を検討します。

リース開始時からリース終了時までの資産(航空機)と資金の流れを示す図解 リース開始時からリース終了時までの資産(航空機)と資金の流れを示す図解
  • 当ページにおけるオペレーティング・リースは、会計上の定義とは異なります。

特徴・メリット

  • 比較的高いリース料
    航空機購入価格に対するリース料率が年率6〜12%程度になることが多く、比較的高いリース料を見込むことができます。
  • 比較的長期の経済耐用年数
    航空機は比較的長期にわたって使用可能な事業資産であり、一般的に機体価値は緩やかに下落する傾向があります。
  • 減価償却資産としての航空機
    新造機の法定耐用年数は8~10年で20~25%償却が可能です。
  • 賃借人(航空会社等)の責任による航空機の運航
    リース期間中の航空機の整備、保守管理等は原則として賃借人の責任と費用負担で行われます。
  • 中古機マーケットにおける航空機の売買
    一般的な旅客機等のマーケットにおいて、航空機の型式は限定的なため、比較的流動性が高い投資対象です 。多くの航空機が中古機マーケットで活発に売買されています。

航空機リースのポイント

航空機をより良い条件で売却し、航空機オペレーティング・リースにおける生産性を高めるためには、リース期間中のマネジメントとリース終了時のリマーケティングが重要になります。

①リース期間中のマネジメント

リース期間中の航空機の運航・整備・保守管理の状況はリース終了時の航空機の売却条件に影響を与えるため、リース契約に基づく整備・保守管理などを確認します。
NBBでは、リース料や支払状況の確認、ローン返済や銀行対応といった事務的な対応に加え、最新のマーケット動向の情報を提供します。

②リース終了時のリマーケティング

リース終了に伴って発生する、航空機の売却先や新たなリース先を探すための活動をリマーケティングとよび、リース終了予定日の半年〜1年前から開始します。もちろん、NBBがサポートいたしますのでご安心ください。

リース終了時の主なリマーケティング対応

  • 現在使用中の航空会社に対して、機材の買取やリース延長意向を確認
  • 他の航空会社やファンドなどに、新しいリース取引の相談や買取意向の確認
  • スクラップ・部品売却、旅客機から貨物機へ転換して売却

投資形態のバリエーション

NBBでは、決算対策をはじめ事業投資・事業承継対策といった幅広い顧客ニーズに応えるための商品ラインナップがあります。
取り扱う航空機オペレーティング・リースの代表的な投資形態には、商法で定められる匿名組合を活用したもの、民法で定められる任意組合を活用したものがあり、これらは投資家が組合の仕組みを利用して航空機リース事業に参画する形式となります。匿名組合方式では、投資家は匿名組合営業者が行うリース事業への出資を通じて、当該事業から生じた損益の分配を受けます。任意組合方式では、投資家は共同でリース事業を行うことで、航空機を共有するとともに、リース事業から生じた収入や諸費用等は、各投資家の出資割合に応じて分配されます。また、その他の投資形態として、投資家が航空機リース契約の当事者として参加し、航空機全部を直接保有する形式もあります。

主なリスクと対応

航空機オペレーティング・リースは投資家の皆様にとって魅力のある事業投資ですが、一方でリスクも存在します。メリットとリスクを勘案した上で、航空機オペレーティング・リースへの投資をご検討ください。

リスクについて

  • 航空機売却価格及び、売却時期に関するリスク
  • 為替リスク
  • 賃借人の信用リスク
  • 航空機の全壊等のリスク
  • 税制変更等制度に関するリスク
  • 追加費用の発生

リスクへの対応

  • 新たなリースによる事業継続
  • 賃借人の倒産等に備えた対応
  • 賃借人による保険の付保
  • 準備金の積立
  • リスクの詳細については、個別の案件説明書においてご確認いただくようお願い申し上げます。